文系大学生の苦悩

 「文系はいいよね、楽だからさ。」

 

 何度この言葉を浴びせられてきたことだろう。バイトの面接官に友人たち、そして親や妹。どうやら世間一般に「文系大学生は暇である」というある種の固定観念があるようである。

 実際、理系の大学生に比べれば楽ではあるかもしれない。実験があるわけでもなければ、人体の各器官について隈無く覚える必要もない。だが、「楽」でもなければ「暇」でもない。もし暇な文系大学生がいるのだとしたら、少なくとも僕の通っている大学の学生ではないと思う。

 おそらく、文系は暇であるとして文系大学生を敵視する人の想像するキャンパスライフはこれであろう。

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青山学院大学の学園祭において配布された「青学生の7Days」より抜粋

 この画像は2015年頃に話題となり、「文系大学生イコール暇で楽」という印象を決定づけた。が、実際にこんな生活を送っている人はわずかである(MARCH文系には週3コマ空きコマなんて人もいるが、これは例外である)。

 「じゃあ偉そうに語るお前はどんな生活送っているんだ?」とお思いになるかもしれないので、一応述べておくと、僕の時間割の中でいわゆる「全休」というものは1日しかない。しかもその全休はインターンシップやゼミで課される毎週のレポートのために空けているものである。1限こそないものの、2限からの出席が基本であり、ほとんどの講義で課題が出される。

 さらにそこに就活用のES作成や公務員試験の勉強、家事が加わるので思っているほど暇ではない。

 

 とはいえ、頑張っていても世間から見れば「文系大学生」に過ぎない。なんとか合間を縫ってゲームをしていても「暇すぎて遊んでいる」ようにしか見えないのである。

 悲しい哉、それが宿命である。