久々に大学に行った話

 今日は久々に大学へと向かった。

 延期されていた新学生証への交換と健康診断のためであるとはいえ、やはり大学生であるからキャンパスに行くことができることは嬉しい。

 大学に行くと、やはり6,7ヶ月前のそれとは違っていた。大学の名前が変わっていたのはもちろんのこと、知らない間に謎の施設が完成していたり、学内のフレンチレストランは閉業していたり。一番驚いたのは各教室に消毒液が設置されていたことだ。インフルエンザがかなり蔓延していた時ですらろくに換気もせずに席を詰めるよう指示していたあの大学はどこへ行ったのか。

 ただ、唯一変わっていなかった部分がある。それは学生が管理している建物だ。チラシは2019年12月発行のものがいまだに掲示されており、看板も「首都大学東京学生自治会」のままであった。僕の所属しているサークルの部室も例に漏れず、最後にお稽古があった日のまま時が止まっていた。

 

 今年は大人数の対面講義は実施されず、サークルについても準備を含めて2時間以内かつ同時参加人数10人以内という活動制限という茶道部にとっては不可能に近い要件が課されているため、僕は今年大学へ通学することはない。

 来年度には卒業を迎えるわけだが、果たして僕は大学に通えるのだろうか。

 もしかしたら一度も使うことがないかもしれない「東京都立大学」の学生証を見ながらそんなことを考えた。