時間の流れの話
今日、母校の水泳部が市大会で総合優勝を果たし、うちリレーで大会新記録を打ち立てたというニュースを耳にした。しかしそれとともに添付された写真には誰一人として見知った顔がいない。少なくとも大学一年の時はある程度は知っている人がいたはずである。
それもそのはず、既に水泳部には僕たちを知っている後輩は誰もいないのである。
そして唯一知っている後輩は今年で卒業してしまうのだ。
時間の流れの速さに辟易した。
ただ僕も鈍感であるとはいえ、その流れを全く感じ取っていなかったわけではない。
これまで「ゲーム」の話で盛り上がっていた高校の友人はいつの間にか「結婚」の話を出すようになり急に出会いを求め始めて僕に一瞥もくれなくなった。大学の友人は「弊社は云々」とまだ入ってすらいない内定先の会社の賃金やサービスをひたすら自慢してくるようになった。
最初は呆れていたが、段々と「もしかしたら僕だけ学生気分でいるのか?」と感じるようになった。
確かに就活は鈍間な自分なりに頑張った。内定もありがたいことにいただくことができた。しかし、「半年で社会人となる準備はできているのか」あるいは「幼稚な考えを持っていないか」と問われると否定はできない。
「アルバイトでこれだけ頑張りました!」と面接で胸を張って答えても、高々五、六時間の勤務、しかも責任をほぼ持たない(勿論ある程度はあれど)アルバイトと、ほぼ確実に八時間勤務で残業もある社会人とでは天と地ほどの差がある。
果たしてこんな「なあなあ」な僕は本当にあと半年で社会人として仕事ができるのだろうか。
将来への漠然とした不安はなかなか解消することができない。