コロナ禍の話(その2)

 オミクロン株の流行に伴い、都内でも再び感染が拡大してきた。

 そんな中、僕も新しい不安に襲われつつある。

 

 それは、「もし自分が感染してしまったら」という不安だ。

 これまでのデルタ株等についてはワクチンが一定の効果を示しており、僕自身二回接種を済ませているので、手洗いや消毒、そしてマスクをすることで「感染リスクを極力減らせるだろう」という安心感がなんとなくあった。

 しかし今回のオミクロン株は二回接種済みの人の重症化予防効果は一定程度保たれてはいるものの、感染予防効果については大幅に低下しているとされている。また伝播力がデルタ株のそれとは比べ物にならないほど強く、沖縄や今住んでいる東京では急速な置き換わり、そして感染者の急拡大が起きている。

 確かにウイルス自体は弱毒化しているのかもしれないが、仮にそうなっていたとしてもやはり感染するのは御免蒙りたい。というのも一人暮らしである以上、いつ何があるかわからないからである。

 早めにブースター接種が出来ればいいのだが、最低でも6ヶ月あけねばならないので3月までは待たないといけない。かと言ってそれまで家に引き籠って何もしないのでは生活していけない。バイトだってしなきゃいけないし、春からは社会人生活が始まる。きっとどこかで踏ん切りをつけなければいけないのだろう。残念ながら僕にはまだその勇気はない。

 これほどまでに精神的な不安をもたらし、学生生活をズタズタにしたこのウイルスが憎くてたまらないが、いつか「こんなこともあったね」と振り返れる様になる日が来ると信じている。今は耐え忍ぶしかないのだろう。