社会人の休日

 周りに医学部や院進組が多いこともあり、よく「社会人って休日何してるの?」と聞かれる。

 答えは、「何もしていない」である。
 というより、何もする元気がないのだ。

 4月や5月の座学研修だけのときはそれこそ学生時代のように夜中までゲームに勤しみ、オンラインマナー講座を寝ぼけ眼で受けていたのだが、6月に入ると本格的に忙しくなり何もしたくなくなる。月曜日から金曜日まで神経と体力をすり減らした分を充電するための期間になっている。
 そんな中でもせっかくだからどこかへ行ったりしてみようとは思うものの、そもそも「お金がない」ので豪遊もできなければ大抵スーツを着るので私服をわざわざ買うまでもない。だからどこかへ行っても交通費を無駄にしてのこのこ帰るだけの謎人間になる。
 そして何より折からの酷暑で外に出る気力が失せる。なぜここまで暑いのか。
 そんなこんなで土日は本当に無気力で過ごしているのが実情だ。

 じゃあ平日の夜は何をしているのか。
 これも同じく「何もしていない」。
 アフター5だろうがなんだろうが同期の飲み会でもない限りはさっさと帰るし、残業してご飯作る気力がないときに少し安くなった総菜を三越やら高島屋でお上品ぶって買いに行くくらいである。

 社会人なんてこんなもんだ。