適性検査の話

 就活、特にインターンシップに参加する際は大抵の場合エントリーシート(ES)と共に適性検査を受験する必要がある。

 この適性検査は大まかに分けて三つの種類に分かれる。国語能力について問われる言語能力検査(メガバンクや大手商社だとここに英語が加わったりする)、数学能力について問われる計算能力検査、そして自己の内面について問われる性格検査である。このうち前二つについてはもはや自分の実力であるため然程心配することもない。まあ時折書店に行くと解答集みたいなのが売っていたりするが、解答を覚えたところでその問題がそのまま出るわけではないのであまり優位には働かないのが事実である。

 問題になってくるのは、性格検査である。たまにTwitterで流れてくるようななんとか診断の設問を100問近く回答するのである。それだけでも面倒なのだが、1問あたり約10秒以内に答えないと時間切れになるのでかなりの集中力を要する。そして一番の難点が、企業が求める人材像を予測して回答を当てはめて行かなければならないことだ(しかもこれは裏技でも何でもなく、就活誌ではさも当然かのように推奨されている)。例えば商社であれば「自分の力で道を切り拓く明朗闊達な人材」を求めているため、回答もそれに沿って答える……といった具合である。

 

 まだ社会人にもなっていない就活生の分際でこんなことを言うのも何だが、果たしてこのような検査は必要だろうか。まともに答えた人が損をし、嘘で塗り固めた人が通るなんて馬鹿げた話ではないだろうか。

 そんなことを思いながら今日も秋ISの適性検査を受け、落とされる日々を続けるのである。