大学の課題についての話

 10月1日を迎えた。朝夕は肌寒く、衣替えの季節であることを実感させる。

 そして、この日の前後にほとんどの大学が後期の講義を再開する。本学もそうである。

 

 ところで、この記事を閲覧している方は講義でレポートやコメントペーパーといった「課題」を課されることはあるだろうか。

 僕はある。しかも、それは月に一回というペースではなく週一回のペースである。実は、法学部ではこれまでこのような課題が出されることは一切なかった。おそらく各大学同じはずなのだが、法学部は「試験一発」である。そのため、出席も取らなければ課題も出ない。試験に落ちたら即落単というなかなか恐ろしい学部である。

 

 そんな学部がなぜ急に課題を出し始めたのか。これは皆様お察しの通り、オンライン講義の開始によるものである。

 オンライン講義においては、オンデマンド方式(事前に録音・録画してある音声・映像を何らかの形で配信する方式)と同時・双方向式(ZOOMやWebexなどの会議用のアプリを用いた講義)がある。このうち前者については誰がどれだけ聴いてるかはYouTubeなどの動画配信サイトでない限りは把握不可能である。しかし後者については別だ。誰が遅刻し、誰が出席しているかが一目瞭然なのである。それ故にこれまで出席を取ってこなかった講義では出席を取り始めた。それだけでは飽き足らず、講義中に生徒を指名してくる教授も現れた。

 これだけならいいのだが、今度は同時・双方向型の講義を受けながら(出席だけしながら)別の事をしだす学生が現れた。ZOOMでは自分のカメラ・マイクをミュートにすることができる。その機能を利用してゲームなどを堂々とするのである。お互いの顔が見えないオンライン講義の弊害とも言える。もちろんこれについては批判しない、自分もたまにやるからだ。

 問題はその対策として、その日の講義の内容をまとめたレポートの提出を課されるようになったことである。今まで試験前に全復習するという勉強方式を採ってきた我々にとっては災難である。そもそも大学のレポートを書いた試しがないので人文社会学部の学生に聞きながら書くという面倒なことをしていた。

 

 課題を出すのも成績評価の一環としては間違っていないのだが、学部ごとに特性というものが少なからずある。正直毎週レポートを五、六科目分書く現状は僕にとっては厳しいと言わざるを得ない。