心配性という病の話

 僕は事あるごとに何かを「測る」癖がある。

 例えば「少し暑いな」と思ったら体温を測ったり、「なんとなく心臓が変な感じがする」と思ったら脈拍を測ったりといった具合だ。

 正直大したことはない。部屋や気温が暑ければそりゃ体温は上がるだろうし、心臓が変な感じがするのも大抵の場合消化器の不調だったりストレスで動悸が起きてたりなんていう場合がほとんどだ。

 ただ、心の中ではそうわかっていても「もしかしたら」と思ってしまうのである。そして検索をかけてまた心配にになる。

 これが「心配性」という僕が抱える重大な病だ。

 これは何も健康面だけではない。就職活動中も「もしどこからも内定もらえなかったら」と常々考えてはハローワークや専門学校のサイトを探したりした。内定をいただいたのちには「もし内定辞退の時に詰められたら」あるいは「内定がなくなったら」などと最悪の事態ばかりを考えていた。

 

 不安のあまり症状などをネットで調べてしまう。そうすると出てくるのは不穏なものばかりである。

 心筋梗塞心不全、癌に腫瘍に糖尿病……おそらく医者はおろか医学部に在籍する友人ですら「ありえない」と断定できるはずだが、僕は全くもって知識がないために恐怖を感じてしまう。そしてまた心配が増幅される。その繰り返しである。

 

 元々はこういう人間ではなかったのだが、昨今の状況で自分の健康に対してかなり敏感になっているのだろうか。あるいは授業もほぼ受けきり、バイトもシフトがなくなってしまったことで暇を持て余しているために無駄なことを考えてしまうのかもしれない。

 とにかくこんな状況ばかりだと流石に気が滅入るのでなんとかして改善策を考えないといけない。